血圧異常、更年期障害が要因のものに
どんな症状?
まわりになんの音もしていないのに、「ジーン」「キーン」といった音を感じてしまう症状が耳鳴りです。そして耳鳴りには、めまい、耳痛、耳閉塞感(耳のつまった感じ)や、難聴をともなうことが多いようです。
耳鳴りの原因となる病気には、中耳炎、内耳炎などの耳の病気、めまいや難聴をともなうメニエール病、脳や聴神経の腫瘍、高血圧、低血圧、脳動脈硬化症、更年期障害などのほかに、心理的な要因などにより耳鳴りがおこることもあります。
しかし、詳細な検査をしても、原因がつきとめられないこともあります。
現代医学での診断・治療
耳鼻科を受診し、聴力検査、耳鏡検査などが行われます。これらの検査によって、耳鳴りの原因となる病気が見つかれば、その治療を行います。
耳鼻科で原因が見つからない場合は、脳外科や内科・心療内科の診察も必要になります。心理的な要因(心因性)からおこった耳鳴りには、ビタミン剤、代謝賦活剤、微小循環改善剤などの薬物療法が行われることがあります。
また、場合によっては、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などの薬剤が使用されることもあります。
漢方での診断・治療
漢方治療が効果的なのは、高血圧や低血圧、更年期障害にともなう耳鳴り、中耳や内耳の働きの失調によっておこる耳鳴りなどです。また、中耳炎の治療に漢方処方を併用すると、耳鳴りの症状軽快することがあります。
耳鳴りは、瘀血との関連が深いと考えられています。そして、耳鳴りの治療のために駆血剤が使用されます。
また、体内の水のバランスが崩れた水の状態にあると、めまいをともなう耳鳴りがおこると考えられています。このため、水滞をともなうメニエール病などに対して、めまいの処方が、証に応じて使用されます。
よく使われる漢方処方
三黄瀉心湯/さんおうしゃしんとう
のぼせぎみ、赤ら顔の人の、高血圧にともなう耳鳴りの症状がある人。
実証
特になし
通導散/つうどうさん
みぞおちが苦しい、圧痛がある、瘀血がある、便秘ぎみの人の高血圧にともなう耳鳴りなどの症状がある人。
実証
甘草、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用注意。偽アルドステロン症、ミオパチーの副作用。
桃核承気湯/とうかくじょうきとう
冷えのぼせ、便秘がちの人。
実証
特になし
女神散(安栄湯)/にょしんさん(あんえいとう)
のぼせ、めまい、頭痛、動悸、精神不安などの症状がある人。
実証
甘草、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用注意。偽アルドステロン症、ミオパチーの副作用。
加味逍遙散/かみしょうようさん
のぼせ、イライラ、下半身の冷え、発汗、不眠、肩こりなどの症状がある人。
虚実間証
特になし
七物降下湯/しちもつこうかとう
冷え症(とくに下半身の冷え)で、顔色が悪い人の高血圧にともなう耳鳴りの症状がある人。
虚実間証
特になし
釣藤散/ちょうとうさん
肩こり、めまい、不眠などの症状をともなった慢性的な頭痛がある人、高齢者で朝起きたときに頭痛や頭重を覚える人。
虚実間証
甘草、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用注意。偽アルドステロン症、ミオパチーの副作用。
八味地黄丸(八味丸)/はちみじおうがん(はちみがん)
疲れやすい、冷え、しびれ、軽いむくみ、尿が出にくい、排尿回数が多い、口が渇くなどの症状がある人。
虚証
特になし
六味丸(六味地黄丸)/ろくみがん(ろくみじおうがん)
腰から足にかけての脱力感、足のしびれ、頻尿、尿が出にくい、疲れやすい人。
虚証
特になし


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