体内の水が滞るのがめまいの原因
どんな症状?
めまいには、自分のからだや周囲がぐるぐる回るように感じる真性めまい(回転性めまい)や、からだがふわっと浮いたように感じる仮性めまい(立ちくらみ、めまい感)などがあります。
真性めまいの原因となる病気は、メニエール病、内耳炎、薬物中毒、脳血管障害など。立ちくらみの原因には、高血圧、低血圧、起立性低血圧、不安神経症、更年期障害、過労などがあります。しかし、病気の進行度によって、めまいの性質がちがうので、めまいの種類から病名を診断することはできません。
現代医学での診断・治療
耳鼻科や内科、心療内科またはめまい外来などを受診します。そして、どのようなめまいか、頭位を変えることで症状の強弱があるか、めまいが反復するか、吐き気や耳鳴り、難聴などの随伴症状の有無などについて詳しく問診が行われます。
また、平衡機能検査、聴力検査、頭部X線、CT、眼球運動の検査、血圧や血行動態の測定、起立試験などが行われます。原因に応じて治療が行われます。
漢方での診断・治療
漢方においては、めまいは水滞(体内の水が滞る、バランス不良の状態)によっておこると考えられています。そして、その水滞は耳の奥で平衡感覚をつかさどる内耳という部位や、他の部位で水の流れが部分的に悪くなっているのが原因とされます。
水滞に使われる漢方薬は利水剤と呼ばれていて、体内の水の過不足を改善しながら、全体としての正常化をもたらします。また、血が滞った状態の瘀血がめまい症状に関連していることもあります。
よく使われる漢方処方
五苓散/ごれいさん
口の渇き、吐き気、下痢、尿量の少ない人。
虚実不問
特になし
通導散/つうどうさん
下腹部に圧痛、便秘がち、月経痛、高血圧の人のめまいの症状がある人。
実証
甘草、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用注意。偽アルドステロン症、ミオパチーの副作用。
桃核承気湯/とうかくじょうきとう
のぼせ、便秘がち、精神不安、高血圧傾向の人。
実証
特になし
女神散(安栄湯)/にょしんさん(あんえいとう)
のぼせ、精神不安、産前産後、月経不順、血の道症の人のめまいの症状がある人。
実証
甘草、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用注意。偽アルドステロン症、ミオパチーの副作用。
加味逍遙散/かみしょうようさん
虚弱な女性の更年期障害、めまい、肩こり、疲れやすい、精神不安などの症状がある人。
虚実間証
特になし
桂枝茯苓丸/けいしょくりょうがん
冷え症、のぼせ、女性では月経不順の症状がある人。
虚実間証
特になし
釣藤散/ちょうとうさん
頭痛、肩こり、のぼせ、不眠などをともなう人。
虚実間証
甘草、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用注意。偽アルドステロン症、ミオパチーの副作用。
半夏厚朴湯/はんげこうぼくとう
気分がふさぎがち、のどや食道に異物感がある人。
虚実間証
特になし
真武湯/しんぶとう
全身倦怠感、手足の冷感、下痢、腹痛などの症状がある人。
虚証
赤ら顔、のぼせの症状がある場合には、慎重に用いる。
当帰芍薬散/とうきしゃくやくさん
冷え症で貧血傾向のある人、月経不順の症状がある人。
虚証
胃腸が弱い、悪心、嘔吐などがある場合は慎重に用いる。
半夏白朮天麻湯/はんげびゃくじゅつてんまとう
胃腸が弱く、冷え症の人。
虚証
発疹、じんましんが出ることがあるので注意。
苓桂朮甘湯/りょうけいじゅつかんとう
息切れ、動悸、頭痛、のぼせ、尿量減少などのある人。
虚証
甘草、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用注意。偽アルドステロン症、ミオパチーの副作用。


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